あぁ泣いた、叫んだ、笑った。最高の一日だった。やった〜! FC東京がクラブ創立以来、初めてのタイトルを取った! さ〜て、その試合をライブで体験した私が人生で一番叫んだ激動の一日をプレイバックしよう。
■初めての決勝の舞台
朝8時30分、パチリと目が開いた。周りを見渡す、私の家じゃない……思い出した。昨日は友人の家に泊まったんだ。首にはFC東京のマフラーが巻いてある。酔っていたので経緯は覚えてないが、酔いが進んだサラリーマンがネクタイを頭に巻くのと一緒で、盛り上がって巻いたのだと思われる。
今日は11月3日、国民の祝日「文化の日」であり、FC東京のクラブ創立以来、初タイトルをかけたナビスコカップ決勝戦の日である。対戦相手は現在、Jリーグで首位を独走中の浦和レッズ。
すっかり目の覚めた私は一緒に雑魚寝していた友人と家を出て、代々木上原の駅で朝マック、英気を養う。
こうしてのんびりしていられるのもチケットも取ってくれたFC東京サポーターの友人・ミサワくんが現場にいるから。待ち合わせは朝の9時に千駄ヶ谷。ちなみに彼は7時30分の整理券配布の時点ですでに千駄ヶ谷で待機している。
マックを食べ終わって、時計を見ると9時30分。はい、遅刻。しかも携帯のメールを見ると、「整理券は配布されなかった。もう並んでる。ションベンしたい、今どこ?」とのこと。しかも「もう漏れる」が2件ほど入っている。さすがに罪悪感を感じ、真実は闇に葬って「いま新宿、大急ぎで向かっている」と代々木上原駅から報告。急いで新宿へ。
本日のキックオフは14時だが、開門は4時間前の10時からとなっている。私の到着したのは9時50分だった。千駄ヶ谷の駅前にはFC東京レプリカユニフォームを着た人がぞろぞろと列を作って歩いている。
競技場の前には長蛇の列ができていたが、私はミサワくんを発見して割り込む。周りを見渡すと相変わらず若い男が中心だが、その他にも中学生ぐらいの女の子の二人組や小さい子を連れた家族、カップルや年輩の夫婦なども多数いた。決勝の舞台でも、いつも通りの幅広い年齢層が集まったようだ。
開門となり、いよいよ国立競技場へ。比較的早い段階で入れたため、前の方を確保。ようやく席にすわる。時計の針は10時30分を指していた。
■おのぼりさんはFC東京
ジュースを購入したり、入り口でもらった冊子を読んだりしていたら、いつの間にか11時になっていた。この時点ですでにFC東京側はほぼ満員。一方の浦和レッズ側はまだガラガラである。
「うちはこういうの慣れてないからね」
ミサワくんの言葉に頷いた。確かにFC東京にとって今日は始めての大舞台であり、それはサポーターも一緒である。3大会連続で決勝戦を戦う浦和サポーターがどこか牧歌的なのに対し、うちは必死であった。なにしろミサワくんは朝の5時過ぎに起きているぐらいだし。首都・東京のクラブとして常に「おのぼりさん」サポーターを迎え入れていた我がチームも、今日ばかりは明らかに「おのぼりさん」だった。
合間にはガチャピンとムックがピッチに登場。さらにFC東京チームのちびっ子と浦和レッズチームのちびっ子による、ドリブル競争やシュート大会も行われた。いったい何の大会か分からないけど、とりあえずFC東京チームをみんなで応援。見事にFC東京チームが勝利を収めて、みんなの機嫌が良くなる。
こんな光景を眺めながら時間はゆっくりと、そして確実に進んでいった。