今回、ご紹介するのは私が04’年11月2日に新宿・花園神社の「酉の市」で見た見世物小屋である。
見世物小屋とは、お祭りなどで神社の構内に臨時仮設小屋を建て、芸能及び様々な珍芸奇芸を見せてお金を取る興行物の事である。
かつては小人などの奇形の人を見せる芸が多かったが、昭和50年頃に差別の問題などもあり、規制された。そのため現在はそうした物はすっかり無くなっている。
江戸時代には約300軒と言われた興行だが、演者の高齢化・後継者不足により、続々とその数を減らし、現在は全国に1軒を残すのみとなった。
そんな絶滅寸前の見世物小屋を見に私は新宿へ向かった。
■入り口から怪しい…
午後7時、新宿アルタ前に到着。一緒に行く幼なじみシゲキとKちゃん(女の子)と合流。早速、花園神社を目指す。
神社のそばにはすでにたくさんの露店が出ていて、いつもと違う活気が漂っている。すれ違う人もすでに顔が赤い。その様子を見て、さらに気分が盛り上がる。
鳥居をくぐると凄い人混み。そしてズラリと並ぶ露店の数々。しかも、たこ焼きのタコが大き過ぎて、足でてる! その他にもソース煎餅や大阪焼き、お好み焼きなどの定番。漬け物や鮎の塩焼きなど、珍しい露店も数多くあった。
「うわぁ美味そう!」と感嘆の声をあげてしまうが、我々の目的は見世物小屋である。それを改めて確認し、そこから脇目もふらずに人混みをかき分け、目的地の明治通り側の入り口を目指す。
あった〜!! 見世物小屋発見!! うわぁ、あやしい〜!!(写真参照)
入り口では年輩の女性がハッピに鉢巻き姿で呼び込みをしていたが呼ばれなくても入ります! ってことで、いざ突入だぁ!
■それは流木ですか?
中に入ると意外と狭い。小学校の教室の半分ぐらいか? 舞台は真っ赤なカーテン布が貼られ目が痛い! ステージには二人の年輩の女性が同じくハッピに鉢巻きで立っている。客席には上に向かって角度が上がる斜めの敷き板があり、その最上段で立ちながら見ることに。
いよいよ最初の出し物スタート。
何やら口上を述べていたが、出てきたのは椅子に乗せられた流木。海岸に流れ着くあれだ。
何か分からないため無言のまま流木を見つめる観客席に向かって、「よくご覧ください。頭が二つあるでしょ?」と壇上の女性が説明を始める。どうやらそれは頭が二つある牛のミイラとのこと。でも小さい。たぶん1メートルもない。
いきなりの奇形ミイラの登場に「やっぱり見世物小屋はこんな感じかぁ」と妙に納得した。