「周りをみんなヘコますつもりでやっている」
高円寺阿波踊り・苔作連インタビュー

 ある日、帰宅してメールチェックをしたら、無数の迷惑メールの合間に「いろいろと褒めてくれてありがとう」という件名が目に入ってきた。誰だ? 私は意外と色々な人を褒めてるぞ。

 そう思って中身を読んでみると、なんと「苔作連」の副連長タケさんからのメールだった。

 苔作連とは、当サイトのphotoやBBSで私が絶賛していた、高円寺阿波踊りのお気に入りの連(阿波踊りのグループの単位は連という)である。5年前に初めて高円寺阿波踊りを見に行った際に衝撃を受け、その後も「苔作を見るため」に毎年高円寺に足を運んでいる。

 そんな私のもとにメールが来るなんて…。すっげぇ、さすがインターネット。繋がってるぜ。

 さて、苔作を知らない人にちょっと説明すると、彼らの魅力は、その独特のビートにある。それは通常の阿波踊りよりも遙かに早く、そして骨太い。ヒップホップ風に言えば「黒い」(私は苔作を聞くとアフリカンビートを感じてしまう)。それは何度聞いても興奮してしまうほどハイレベルな音の洪水であり、もはや阿波踊りの次元を超えて、音楽としても素晴らしい域に達していると思う。

 そんな「苔作連」のビートの秘密が知りたいと思っていた私は、タケさんに「会って話が聞きたいです」とメールをした。そこで快諾を得て、今回のインタビューが実現した。

 苔作連を知らない人も、阿波踊りに興味がない人も関係ない。1つの音楽を作り出す話として、ぜひ読んでみて欲しい。

■ヤ○ザじゃありません

 9月の中旬、待ち合わせ場所である新宿アルタに向かう。ちょっと緊張する。前に一緒に苔作を見た人が「絶対カタギじゃない」と評した、彼らの外見は、ムキムキのスキンヘッド&髭のや○ざ風だった。まさか新宿で飲んだ後に「まぁ事務所近くだから、来いや」なんてことはないよな…。

 現地に到着した私は、そんな不安を胸にしまい込み、事前に教えてもらった携帯電話を鳴らす。すると隣りにいた坊主頭のB-BOY風の人が反応した。その人がタケさん(31歳)だった。

 「意外と普通の人だな」というのが第一印象だった。良かったぁ、と安心して、目的地のお店に向かいながら雑談をする。

-髪伸びてますけど、スキンヘッドじゃないんですか?
「いや、うちのメンバーは普通に会社員だから、通年は無理(笑)。本番前にパンチかスキンヘッドにする。当日の朝に断髪式やったりするし」

-え! あのメンバーはカタギの方々なんですか?
「うん、そうだよ。普通に近所の人たち(笑)」

-髪は伸ばしたらどうするんですか? オシャレヘアにするんですか?
「いや、そんなに伸ばさないよ。あんまり夏のスキンヘッドとのギャップを作ると会社の人に言われるから、みんな普段から坊主に近い頭にしてる」

 そんな会話をしながら、いよいよお店に入り、ビールで乾杯をしてから話は始まった。


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